切れない糸 坂木司著
2005年 09月 08日
職場の本友だちが面白かったといって渡してくれた本です。
4篇の連作になっています。
突然なくなった父親の後をついでクリーニング屋の主人になる
大学でたても普通の男の子が主人公です。
古きよき時代を残している商店街、大きな機械でするクリーニングではなく
家族と昔からいるアイロン上手なおじさんとパートのおばさんたちと
すごい迫力あるお母さんとでやるクリーニング屋さんが舞台です。
本人はいつでも頼りにされる熱血漢でもないそれでいて本若いい感じの男の子です。
不思議な縁で結ばれた友人や学生時代の女性が職場に入ってからの悩みや
それぞれが持っている過去やこれからの琴など面白くつながって
読後感は良かったです。
私は旅行や本や山の道具や服にはお金かけるけど
拭くにはほとんどお金かけないので、クリーニングに出す服なんてほとんどありません。
だからクリーニング屋さんの薀蓄には面白くなるほどと思って読みました。
秋の夜長にさらっと読むのにお奨めの本です。