なにわの夕なぎ 田辺聖子著
2009年 06月 25日
7,8年前に朝日新聞夕刊に連載されたものをまとめたものです。
うちも朝日新聞とっているから、読んだ記憶があるようなないようなです。
内容は近所のなかまのおじさんおばさんたちのお酒を飲んだ席の
お話が多く、それに田辺氏の秘書さんと90歳代のお母さんと
元かもかのおっちゃんのご主人が入ります。
連載途中でご主人は亡くなられます。
大阪弁で話されるけど、決して悪い言葉にはなりません。
正当な日本語で、話の間に挟まれる古典から出てくる
和歌などの話題、中国の故事から取った話など
独り者の行水 勝手にいう取れという意味の高尚な駄洒落まで
内容も掛け合い漫才みたいな調子で明るく面白かった。
いろいろなジャンルの文学の話の中の日本語のたいせつさを
感じた本でした。